「さいとうたかお」の「太平記」を見つけました!
図書館で「さいとうたかお」の描いた歴史マンガ「太平記」を偶然発見しました。「さいとうたかお」と言えば、やはり、ゴルゴ13。その「さいとうたかお」が、楠木正成、新田義貞、後醍醐天皇、足利高氏などの人間模様をどう描いているのかとても興味がわいたので借りてきました。

上中下の3巻に別れた大作。
戦国時代や幕末に比べると、太平記が描く鎌倉幕府~室町幕府の歴史は、あまり人気がないですよね。
正直な所、私自身も何となくしか覚えてなく、武将や天皇の名前は何となく覚えているのですが、どのタイミングで何をしたとかあまり詳しく知りませんでした。
鎌倉幕府を打倒し、天皇主体の政治回復をもくろむ後醍醐天皇。そして、それに呼応して挙兵する新田義貞や楠木正成などの反幕府勢力。さらに、皇族内での勢力争いから起こった南北朝の分裂。時代の流れに乗じて勢いをつける足利兄弟。そして、最後は兄弟で血を地を争い、弟を倒し権力を手に入れた足利高氏。
戦いに明け暮れた男たちに、本当の勝者はいないような気がした。読んだ後に、改めて、幸せとは何かに想いを馳せる事ができました。
「さいとうたかお」の太平記は、とても人間味が溢れる人物が描かれていて、すんなりと感情移入でき、その時代を目撃できたような気がしました。
このように「マンガ」で歴史上の人物に感情移入することで、その時代に興味を持ち、そこからさらに突っ込んで勉強して時代、社会、制度などを覚えていくと、単に教科書で上っ面を暗記するよりも、より深い人間の光と闇を知ることができて良いと思いました。